妄想と現実:現実と妄想の間に存在する交流について
花々は
色としてのみ存在していない
しかし
視覚の世界では
色としてのみ存在している
匂いや硬さを失った
色だけの視覚世界の花は
現実世界の存在ではない妄想である
妄想として
現実世界に咲いている花である
絵画や写真の花が
現実ではないように
視覚世界の花も
妄想なのである
この妄想の花を
現実と措定するところに
人間の感覚のずれが生じる
感覚や知覚が
すべからく現実になるのである
挙句の果てに
絵空事も狭義の妄想も
場合によっては現実のこととしてしまうのである
水族館で泳いでいる新鮮な魚を見て
「うまそうだ」と思うのである
現実としては今まさに泳いでいる魚を見て
もうお料理として
口の中に入れ
味にしてしまうのである
現実と妄想は
上手くつなげられているのである
現実の中に感覚があり
感覚の中にもまた
現実が存在するのである