無限ループ:技術が形成する藪の中で生き抜く
無限ループの内部では
技術力が試されている
ループを形成する道しるべも
技術による
こうした技術に裏打ちされながら
規定された反応が連鎖してゆくことで
無限ループが存在として
持続しているのである
赤血球ひとつとってみても
それは
驚くほど繊細で
きわめて合目的的な技術が
山ほど集積されている
肺では
酸素を吸い込み
末梢血管では
酸素を吐き出す
狭い血管でも
形を歪めながら
詰まることなく流れてゆく
動物の行動も
極めて合理的に制御されており
草食獣は
肉食獣を見つけ
それから逃げる技術を持っている
植物も
昆虫を媒介した受精する技術
獣糞に紛れて種を拡散させてゆく技術を発達させている
こうした技術を
当たり前の如く操り
生命は
自らの命を守り
次世代へと生命を紡いでいる
私の身体の中で
無数の技術が正常に働き
無数の感情がわたしの行動を誘導し
私は生きている
そんな技術を当たり前のこととして
何の意識もなく
これらの技術に取り込まれ
私の理性はもがいている
私の理性は
これらの技術が創る藪の中で生きているのである