アルゴリズムの連鎖による動的存続
キャッチボールや
テニスのラリーは
うまくやれば
永遠に続けることができる
・・・むろんエネルギー補給が
滞りなく行われての話ではある
送り手から受け手への
ボールの移動は
右から左
左から右へと
双方向に交互に行われる
このような相互に強調した
調和のとれた双方向のアルゴリズムは
動的秩序を未来に運ぶシステムだ
言葉が意味に変わり
意味が言葉に変わる
これも
調和のとれた双方向のアルゴリズムだ
このシステムにより
言葉は未来に送られる
エネルギーをシステムに送るのは人間だ
*
鋳型があり鋳造物に変わる
その鋳造物が元の鋳型の鋳型となり
元の鋳型が鋳造される
これも
双方向アルゴリズムのシステムだ
DNA複製の双方向アルゴリズムだ
うまく球を渡さなければ続かない
うまく球を受け取らなければ続かない
刺激が反応を呼び
その反応が次の刺激となる
アルゴリズムのスパイラルが
うまく続くと
永遠が少しづつ形になって
系譜として存続してゆく
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メモ
たくさんの
双方向アルゴリズムが
並行して連鎖しながら動き
定常を動的に維持してゆく
生命のシステムは
素晴らしく調和のとれた
双方向アルゴリズムの束である
生きているということは
たくさんの
ボールを受け取り
たくさんの
ボールを投げ
それを受け止めて調和を保つことと
隠喩できよう
だから
未来に向けてたくさんボールを投げ続け
ボールをたくさん受け止めてもらいたいと
願うのだろう
きっと死ぬ間際まで
調和すべきボールを
人間の系譜の束に向けて
投げ続けてゆくのだろう
*
うまくキャッチボールができないと
そのゲームからは外される
外されたら
何かもっと違うゲームが待っているに違いない
そう思いながら
人間の系譜の束に向かい
さまざまな別のボールを
投げてゆく
むろん
受け取る側のことを考えた
それなりのボールを投げ続けなければ
還ってくるボールは
とても少なくなるのだろう