ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

原性質と派生性質


存在の性質を
二つに分けられる


自らもつ性質を
他の存在との関係において派生する性質だ


前者を原性質
後者を派生性質と呼んでおく


食べ物の重さは原性質で
食べ物の味やおいしさは派生性質だ


文字の形は原性質で
文字の意味は派生性質だ


私の能力は原性質で
私の社会的地位は派生性質だ


派生性質の現れ方は
その関係する存在に応じて
変化する相対的なものだ


神と人間が別の存在であるかぎり
神にも相対的な派生性質が生じてしまい
倫理、道徳の相対性を否定できない


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メモ


認識する側の都合で
認識される存在の性質が派生する


この派生する認識を
固定化し共有し
イデアを形成し続ける集団が社会だ


人間は


様々な派生性質を調和的に創造し


社会を発達させてきた



そのなかで
被認識存在たる主体は
その集団の認識主体のまな板の上で
評定され
既存のイデアに組み込まれるのだから
主体の意思で
派生性質は規定されない


そこで悲喜劇が生じる


「私は美しい」
「私は素晴らしい」


このような自己認識が
他者の認識と一致することもあり
一致しないこともある


恋をする自由は
自己完結であるけれど
恋の成熟は派生性質のごとく
社会の中で規制されている


「私は何者か?」
社会の認識を変える私の努力と
社会の気まぐれな認識が
私にとって重大な課題の答えを描いている
なんだか
いつだって風の中だ

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