政府が何をするのかで
生活が変わる

そのことを
コロナ禍が改めて知らしめた

政治で生活が変わると感じれば
嫌でも政治への関心が盛り上がる

政策だけではない

高みの見物をしているような政治家に対し
妬み嫉みの感情が高揚する

禍は
感情の増幅器なのだろう

平和で幸せな感情というよりもむしろ
悲しくて憎悪に満ちた感情を増幅する機械のようだ

平穏に過ごしている人々にも
この増幅された憎悪に晒されることになる

上級国民にもこの憎悪に晒され
非難の的として俎上に上ったりする

このような憎悪の流れを力でねじ伏せ
格差をさらに広げてゆくのだろうか？
それとも
この憎悪の源に資金を投入し
格差を和らげ
憎悪の念を鎮めてゆくのだろうか？

交感神経と
副交感神経が
身体バランスをとるように
増幅された憎悪を巡り
社会制度がバランスを取りながら変遷してゆくのだろう

禍の中で
前例踏襲が大きな過ちをもたらすこともあるだろう

増幅され過敏になった感情が
小さな過ちを大きな過ちに変えることもあるのだろう

人は感情をまとい生きている

毛布のように柔らかな感情を身にまとうことも
栗のイガのような鋭くとがった感情を身にまとうこともあるだろう

柔らかな感情を身にまとう人が多い社会は平穏で
とがった感情を身にまとった人ばかりの社会は陰惨だ

どんな感情をまとうべきなのか？
禍の中でこそ
意識しなければならぬのかもしれない

禍にすっかり飲み込まれては
人間様の名が廃るというものだ

まあ
引きずり込まれるのも
人間様の性ではあるのでしょうけれど
一息ついて
どんな感情を身にまとっているのか
考える余裕を持ちたいものだ