定義と現実:恒常的歪みとしての秩序
安定した定常状態に
能動的な力が加わると
その状態にその力に応じた歪みが生じる
酵素反応の活性化状態は
こうした歪みの連続である
同質の能動的力が加わり続けると
定常状態は
恒常的にゆがめられ
常に一定の状態に保つ
言い換えれば
調和のとれた能動的力が働き続けると
生命のように
恒常的状態が維持されるということになる
こうした生命活動の一環として
歪みを増長する能動的力と
歪みを抑制する能動的力の均衡を図る
生命では
ホメオスタシスが発達している
こうした
ホメオスタシスによる恒常的歪みから脱して
物質たちが自由になると
自由になった物質は
もはや生命ではなくなり
ひとつの生命を構成していた物質全てが
自由を獲得すると
その生命は死んでしまったと評価されることになる
以上のように
生命は
恒常的に歪むべき状態を定義した総体なのである
生命は
物質はこうあるべきであると
その物質固有の性質の内
どれか一つの性質を強調することにより
様々な物質の現象を歪め
自らが規定した定義を実践しているのである
物質は
定常状態に戻ろうとする本来的な性質と
生命の能動的力に晒され
定常状態と生命の定義による活性化状態を
行き来するのである
ある意味
こうした物質は
本来的な個人の意思と
集団的正義の間で葛藤する個人のようなふるまいである
能動的な力が拮抗しながら
集団的歪みが維持されると
システムが成立してゆくことになる
わたしは
こうしたシステムのホロンの中で
社会から歪められ
細胞を歪め
物質を歪めながら
日常を維持しているのである
わたしの記載する文章は
言語システムの中で規定された歪みに従うことで
他者に伝わるようにできているのである
生命活動の秩序は
定義された恒常的な歪みなのである