ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

内部と外部:性質と義務


水には
大地を潤す性質もあれば
蒸発して大地から離れてゆく性質もある


植物の中にも
たくさんの水分が含まれているけれど
刈られた草から水分が蒸発すると
カラカラの干し草になる


草が生きるためには
水分を確保する義務がある


根には陰圧が働き
水分を吸収するようにできており
葉の裏側には気孔があり
水分が減ると閉じる仕組みになっている


植物の内部では
水が保持されるように工夫がされているので
水は
植物の外部にある時のように
自由気ままに
蒸発して空高く舞い上がるわけにはいかなくなっている


義務とは
このような水の状態なのだろう


本来持っているいくつもの性質のうち
特定の性質を実践するような環境に置かれている状態が
義務ということだ


水は保持しなければならないものではあるが
水は荒ぶることもある


洪水で家を押し流すこともあれば
土砂崩れの原因にもなったりする


治水は
水が荒ぶることを禁止するという義務を課す作業だ


義務の積み重ねで
秩序が維持されている


雑草が生い茂る土手の秩序も
植物による治水があってこそである


義務が履行されている内部と
義務のない外部には
大きな違いが維持される

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