義務で結びつけられた物質が塊りとなって
私の右手を形成している

粘土で形作られた右手の彫刻とは
結び付ける義務の質的違いがある

粘土には結合するという性質があり
これが彫刻を維持する役割を担っている

このような粘土を
かき集めて
彫刻は塊りとなっている

彫刻は粘土だけからできているが
右手は多様な物質からできている

様々な物質が強制的に配され
その性質が義務を果たしているのだ

その結果として
それぞれの物質の性質が義務として
それぞれの役割を果たしている

粘土の性質が
彫刻の内部と外部を隔てているように
私の右手を組成する物質たちが
それぞれの性質に従い義務を履行し塊となり
外部から右手を隔てている

加えて
指を動かしさえしている

筋肉には動く性質があり
これが適切に配され
関節の構造とも相まって
指を適切に動かす義務の一翼を負っている

性質が適切に配されているのか？
義務（必要）が性質を寄せ集めているのか？
いずれにせよ
性質が合目的構造の中で
義務を果たし塊りを形成している

性質ー構造ー義務

物質の性質が生かされるには
構造が必要であり
生かされることで
合目的性がもたらす義務を果たすことになる