理性は欲望に振り回され
欲望は理性に振り回され
互いに自由ではいられない

かと思うと
互いに協調し
理性が欲望を満たすのを助け
欲望が理性を満足するのを助ける

互いに
ブレーキ役であり
アクセル役だ

どうしたら
その食べ物を手に入れ
自らの胃袋に収めるのか
頭を働かせ
他者の所有に属する食べ物であれば
それを手に入れることを諦めたりする

目標を定め
出来ないことをできるようにすると決めて
それができるようになると
ますます
難しいことをできるようにしたくなる
しかし
あまりに困難で
出来ないことが出来ないままでいると
意欲がなくなり
目標を定めたことを後悔するようになる

欲望を実践するためには
障害が立ちはだかることがある

この障害を乗り越えることが
生存競争であるとして
この障害を自由に乗り越えることに
喜びを感じると
生存競争を有利に進められるようになる

このような喜びを感じることのひとつに
理性があるのだろう
理性には困難を歓迎しているようなところがある

そして
その困難を超えようと頑張るのだ

だから
欲望が楽天的であるのに対して
理性にはどこか悲観的な性向があるのだろう

困難を予想しながらことを進めるのだ

難しく考えるのだ

難しく悲観的なことを言うと
どことなく理性的な感じがするのは
こんな背景があるのかもしれない

何とかしようと
努力を重なて来たにもかかわらず
何ともならず
諦めたとたんに
向こうから
幸せが訪れてきたりする

押すばかりではだめで
引かなければならない時がある

互いに
アクセルであり
ブレーキである両義性は
そんな実践の智慧がもたらしてくれているのだろう

車で通りすぎている道端にあるものを
歩いていると発見することがある

そこに
寝そべれば
もっといろいろなことが発見できるのだろう

急ぎすぎて
空回りしているとことが
たくさんたくさんあるのだろう