ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

意識を表現する技術


表現された言葉は
技術の結集である


技術には良し悪しがある


写実主義のような絵画のような文章もあれば
印象派のような文章も
キュビズムのような文章もある


夫々に技術の基準があり
夫々の良し悪しがある


夫々に
働きかけ方が違っている
人間の意識の中の
異なる場所に働きかけるように工夫されている



言葉に接すると
意識の中に意味が生まれる


この知識がなければ
言葉に接しても意味は生まれない


知識が
言葉とその意味を繋げている


言葉とその意味の関係を
誤って覚えることもある
勘違いすることもある
しかし
言語世界の中で右往左往しているうちに
間違いや
勘違いに気づき
この関係を覚えなおすことになる


このような知識は
社会が提供する技術である



生まれた人間が成長してゆく過程で
それぞれの個人の意識の中に
社会が提供する技術が埋め込まれてゆく


埋め込まれた社会の技術が
意識に現れ
生の感情を加工して表現されるにいたる


時には
生の感情が社会の技術を批判こともある


すでに埋め込まれた技術が
新しく導入されようとする技術を非難することもある


すでに埋め込まれた技術が
新しく導入されようとする技術と調和してくることもある


様々な技術や感情がもつれ合い
意識が醸成してゆく



意識は
様々技術からできている


社会と疎通する技術がない意識は
社会との間で不適合を生むことになる


動物を野蛮と称するのは
動物たちに
人間社会と疎通する能力が低いからだ


命の本質による差別ではない
技術に基づく区別である


技術力の差で
人が比較され区別されることもある


様々な技術があり
夫々の技術でその力量が計られる



万物が流転している


何の流転の動きを捉え
その流転にどのような影響を与えるのか?


ここに技術の本質がある


流転している対象は
人の心であることもあるだろう
動物の心であることもあるだろう
冷たい物質の塊であることもあるだろう
ときには
大きな景色であるのだろう



人には好みがある
好きな技術もあれば
嫌いな技術もある


他を排することにより
特定の技術の優位性を確立することがあり
優位性があるからそれを実現できる


技術は目的手はなく手段であるのに
技術の優位性を証明することが
目的になって
排他しあうことがある


悲しくてむなしいことなのだけれど
排他競争の熱気の中では
充実感が満ち満ちているのだろう

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