「男は男らしく
　女は女らしく」

この言葉に踊らされ
男をふるまったり
女をふるまったりする

そのことで
「報いらる」ことがあると
「男は男らしく
　女は女らしく」という言葉は
有用な言葉として
繰り返し流布されてゆく

この循環がどこかで途切れると
「男は男らしく
　女は女らしく」という言葉は
衰退し消えてゆく

ご利益がない言葉は消えてゆくのだ

「あそこの神社に絵馬をかけると
　願い事が成就する」

こんな言葉も
「男は男らしく
　女は女らしく」という言葉と同じように
ご利益がなければ消えてゆくだろう

権力者が
情報統制を敷くのは
言葉と現実の好循環を阻害する要因を
排除する為だ

現実と言葉が触媒し合いながら
変遷してゆく

思考傾向も変遷してゆく

言葉も
現実も
思考も
独立を自認しているような核がありながらも
外部に接触し
触媒し合っている

そして
振り回されている

私は振り回さている

そんな中でも
私を保とうと努力重ねる

「報われる」のは
私が維持されている時なのだろう

振り回されながらも
私を維持する

なんと困難な使命を与えられてしまったものだろう