予定と実践:予定調和が成立していない外部
身体を構成する臓器間には
予定調和が成立し
原則
調和を乱す存在は排除されている
だから
身体の内部は
平穏が維持されている
ところが
身体と身体の外部との関係においては
このような予定調和が成立していない
仮に予定調和らしきものが存在していても
それは儚く消えてしまうようなものであることが多い
そこで
身体は
外部との間で調和すべく努力し続けなければならない
ここに
生まれ落ちた哀しみがあり
調和した時に生まれる喜びの源がある
小鳥たちが
楽し気にさえずり合っている
それでも
いつなんどき外敵が現れるのか
警戒を怠っていない様子である
外部とは
そういうものである
柔らかく晴れてきた気候も
何時雷が鳴り嵐になるやもしれない
優しい言葉が
厳しい叱咤に変わることもあるだろう
この
調和しているようでしていない外部と
うまく調和してゆくことが
生きてゆくということである
人生の機微は
この不調和と調和の揺らぎに在るのだろう