ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド61


「ちちんぷいぷい
 いたいのいたいのとんでけー」


まじないがある


呪術は
外部環境への刺激だ


このようなおまじないに対して
環境がどのような反応を返してくるか?
それが
おまじないの優劣を決めることになる


いい反応が返ってくれば
そのおまじないをまた行うことになり
環境と主体の間に
反応の循環が成立してゆく


「ちちんぷいぷい
 いたいのいたいのとんでけー」
これで
何かにぶつけて痛がって泣いている子供が泣き止めば
このおまじないは
また繰り返される


反応が刺激となり
次の反応を引き起こし
その反応がまた刺激となり
次の反応を引き起こし
もとの反応が引き起こされると
反応の連鎖の循環が出来上がる


このように反応が循環して世界が成立している


体内はこのような循環の巣窟だ
体外である環境との間にできる循環に比べ
濃密で確実な循環が沢山あり
この循環の不調が病気ということになる


成立している循環の数だけ病気の原因があるから
病気の数はとても多い


体内で起こる反応の連鎖的循環は
自由が抑圧されている


自由が病気を引き起こすからだ


このような厳しく制約された世界に対して
環境における循環はどこか牧歌的だもある


「ちちんぷいぷい
 いたいのいたいのとんでけー」


このおまじないで
必ずしも子供は泣き止まない
それでも
このおまじないが繰り返される


これは自由なのか?
それとも制限か?


どちらともいえぬ曖昧さなの中で
反応の循環が
緩く不成立な時もありながら
不完全な循環を繰り返す


環境との関係は
自由と制限が混在してるから
夢があり
挫折がある

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