人間は
鳥や虎
あるいは鼠になる可能性を捨て去り
人間として生きている

一般的に言えば
ひとつの秩序は
他の秩序として存在する潜在的可能性を捨て
その秩序として存在している

潜在的可能性を捨てているので
秩序は「全て」として存在できず
局在化した部分として存在している

私は人間として
鳥や虎
あるいは鼠と一体化してはいないということだ

生物学的な機構により
人間は人間以外にはならないように制限され局所として
私は私として存在している

他の秩序となりうる可能性を
ことごとく排除された局所で
特定な秩序として顕れる能力が一点に集約し
強力に作用して
特定な秩序が顕れているということだ

個体としての局所性だけではない

集団としての局所性も
オーケストラ
演劇
スポーツなどで観察できる

下手が排除された能力集団が
美しい秩序を局在的に存在させている

秩序は能力を求め
能力は秩序を求めている

生きる能力が
生きる尊厳を創り
その尊厳が
生きる力を引き出している

そんな能力が
人間や
鳥や
虎や鼠を局在化させ
多元的に存在させている