ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

予定と実践:絶対主義の中に残された相対


心臓の細胞を培養すると
はじめ
それぞれのリズムで拍動している細胞が
シンクロナイズするようになり
やがて
一斉に収縮と弛緩を繰り返すようになる


心臓の細胞は
周囲の細胞と
同じリズムで拍動するように
予定されていて
それを実践する能力が備わっている


この性質があるので
心臓は大きく拍動して
血液を体中に循環させることが出来ている


心臓の細胞が
ばらばらに拍動していたならば
震えるように細動するばかりで
全身に血液を送ることなのできないのである


周囲と調和する予定が
心臓細胞には組み込まれている


周囲に調和して拍動する細胞は
良い細胞であり
調和せずに
自分のリズムを強固に守る細胞は
悪い細胞として淘汰されて来た


心臓の拍動が弱く
生きる能力に問題が生じ易く
淘汰圧に抗いにくいからである


心臓の拍動がそうであるように
調和は相対的なものである


調和や適応は
周囲が良い悪いを決めてゆくのである


このような相対主義を積み重ね
崩しがたい総体が生命として維持されている


相対主義が創り出した絶対主義的組織が
生命である


こうした絶対主義的組織の中で
残された相対主義の現場で自由が叫ばれ
もっと効率的で機能的な何かが模索されているのだろう

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