予定と実践:グローバリズムと反グローバリズム
ニーチェ先生の「もっと力を」の「力」は
何を意味しているだろう
おそらくは
未来を拓く力であろう
さらに言えば
良い未来を拓く力であり
悪い未来を拓く力ではないに違いない
未来を主体とすると
現在は環境であり
未来そのものではない
その現在が
未来を拓く力で
未来を変えようと躍起になって
「もっと力を」と叫ぶのである
このように叫ぶ主体は
未来を囲う環境の一部にすぎない為
その力は
他の環境により
打ち消されたり
希釈され
未来を拓くことが困難なことがしばしばである
この困難な状況でも自らの力が未来を拓いてゆきたいので
「もっと力を」と叫び続けることになる
環境全体を考えれば
自らの意志と力だけで未来を拓くことは
反グローバリズムの骨頂であるが
これを実践したいのだから
「もっと力を」と叫ぶのである
人間は
甚大に影響のない殺虫剤を開発し
蠅蚊やゴキブリ
芋虫などの害虫を駆除する力を得て
それを実践している
このため
昆虫たちは相対的に力を失い
多くの昆虫が絶滅への道をたどり始めている
反グローバリズムである
力を得た強者は
戦場のように
弱者を圧倒し
現状を変更してゆくのである
こうした野蛮な現状を変えようとする力もあるだろう
力をあえて抑えるグローバリズムの力である
グローバリズムを維持するための自制の力である
私は
どこまで自己中心主義を抑えることが出来るだろうか?