ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

徴候と憶測:徴たちの交じり合い


本物そっくりにできた
作り物のリンゴがある


見た目はリンゴなのだが
中身は空だ


だから
手に取ると
その軽さに驚く


頭の中でできているリンゴの徴が
その軽さに裏切られるから驚くのだ


このことから
リンゴの重さは
手に取る前から
頭の中に存在していることがわかる


リンゴの重さの実存だ


この重さの実存と
実際に持った重さの実感に
齟齬があると
正しくなく
偽りであると思考させるのだ


頭の中にすでにある過去からの遺物としての徴と
今現在の感覚がもたらす目の前の徴が
比較され
正誤を思考する


思考は徴の交差点


過去からの徴
今の徴
未来への徴の交差点


徴しか入れない交差点


本物のリンゴはない


本物ではない徴と
これまた本物ではない徴が比較されて
同じか違うか試される

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