罪悪と正義:幸福欲求という鼻先のニンジン
幸せになりたい
幸福欲求は
正義とぶつかることがある
夢を実現しようと努力を重ねても
現実に跳ね返され
なかなか夢の実現にはたどり着けないように
正義が壁となり
幸福へなかなかたどり着けないことがある
欲望が満たされれば
幸せになれるのに
その欲望は悪だという
なるほど悪なのだろう
どやっても悪なのだろう
そうして
幸せを遠ざける
幸せが遠ざかる
その遠ざかる幸せを
美しい夕陽を見るかのように見送ると
長い夜が訪れる
暗闇の中
「私の人生の目的は何なのだろう」
「生きている意味は何なのだろう」
などと
答えの出ない疑問を咀嚼する
幸福になれれば
こんなことを考えず
ただ幸福の中に眠っていられるのに
幸福になれないばかりに
暗い夜を思い悩む
「なぜ幸せになりたいのだろう?」
幸せになりたいと願うと
生き残るための気力が
幸福欲求と共に湧き上がる
幸せになりたくなければ
生き残っては来れなかったのだろう
祈りも
幸福追求も
生き残る助けになるのである
進化論が示す
幸福欲求の存在意義である
芥川龍之介は「羅城門」のなかで
主人公を
「死ぬか?」
「それとも盗人になるか?」と悩ませている
生きるということは
悪も善も
幸せと道連れに
身近なところについて回るということなのだろう