能動的反応:有と無の狭間
物質は無にはならないけれど
反応は無に至る
生命活動も
反応である限り無に至る潜在に常にさらされている
社会活動もしかりである
反応が
無ではなく
有であり続ける奇跡が
ありがたがられるのは
無にいつも晒されているからだろう
音が聞こえ
味覚や臭いを感じ
光や風を感じ
言葉に意味を知覚している
これらの反応があるという奇跡に
いつでも感謝しなければならないのだけれど
当たり前のような気がして
もっと違うすばらしい奇跡を求めてしまう
物質は無にはならないけれど
反応は無に至る
たまには思い出し
感謝をささげたい
人間には
感謝ができる理性があるけれど
それ以上に
慣れて忘れてしまう能力が備わっている