物質は
別の存在と重なり合わないところがある

地球は月や太陽と重ならないから存在しているし
私も
地球と一体ではないので
一瞬かもしれないが
地上からジャンプして飛び立つことができる

物質と物質の境界線は
磁力のプラスとプラスのように
反発し合うこともあれば
磁力のプラスとマイナスのように
引き付け合うこともある

どのような接し方にせよ
物質が他の存在と時空を共有する限り
物質は多の存在と接してゆかなければならない

この接し方の一種として
調和がある

私は地球と完全に一体ではないけれど
地球と調和しているつもりでいる

動きの中で恒常性を保っている存在にとって
自身の動きを阻害されることは避けるべき現象だ
だから
動的秩序は
避けるべき現象を避けるために
周囲の存在と調和する必要に迫られている常態にあるということになる

私の身体は
地球に調和している

完全ではないけれど
今の地球の在り様の中で
精一杯調和しながら生きながらえている

私にとって
言葉も地球のような存在だ

交通規則も同じように
地球のような存在だ

私は
地球や
言葉や
交通規則などの存在から
同調圧力を受け
これらに調和しあるいは抗いながら生きている

存在は
能動的であれ
非能動的であれ
他の存在に圧力をかけているのだ

そしてまた
他の存在に圧力をかけられているのだ

このような存在の乱立する中で
調和の渦が
身体や機械などのシステムとして
一体となす存在を形成している