予定と実践:厳しき境遇の中の試行錯誤
生命にとって
生きていることは成功であり
死ぬことは失敗である
だから
生きているということは
失敗していないということであり
成功し続けているということである
言い方を換えると
たとえ小さな失敗があっても
それ以上に大きな成功があれば
生きているのである
成功に至る道筋を予定しながら
生まれてきて
その成功を実践し続けているから
生きているのである
かように
生命は予定にがんじがらめになりながら
試行錯誤を繰り返し
生きている
このがんじがらめの状態のあまりの不自由さに辟易として
そこから逃げだせば
自ら命を絶つことになる
これは
生命としては失敗であるが
生命の部分としての個体としての自律性としては成功でもある
かように
成功と失敗は
交じり合っている
社会と個人の関係も
失敗と成功が交じり合っている
あまりの厳しさに
組織を抜け出すことは
個人の成功であり
社会の失敗である
この個人の成功を未然に防ごうと
社会は見せしめを為し
あるいは褒賞を与えて
個人を社会へと結び付けてゆく
生命も
個体に苦痛と快楽を与え
個体を生命へと導いている
一般的に
社会に抗うことも
生命に抗うことも
個体にとっては本意なことではなく
仕方のない境遇から
抗わざるを得なくなるのである
生命は
完璧ではないがゆえに
いつかは死がなければならないらしい
この仕方がないと諦めざるを得ない
厳しく哀しい境遇に反発し
不老不死を願望したりする
今の生命に抗うことが
より進化した生命誕生への試練ということなのだろう
不老不死に憧れて死ぬことに抗いながら
小さきものたちが
今を抗い
小さな失敗と
小さな成功を懸命に繰り返す