悪徳と正義:歴史が揺らぎながら過ぎてゆくこと
死んでしまいたいという気持ちと
死にたくないという気持ちが同居している
矛盾である
死んでしまいたいと思えば思うほどに
死にたくないという気持ちが沸き上がり
死んでしまいたいという気持ちを抑え込み
今まで生きて来た
生きる仕組みが
見事に機能しているのである
心の中には
実に様々な思いが詰まっていて
悪事を働かせることも
正義を実践させることも
心のレパートリーの中に取り揃えられている
そんな矛盾に満ちたメニューの中から
心は
迷いながら何かを選び続けている
そして能動的で意図的な作為を実践する
受動的で自然に任せた運動ではない
ここに自然からの乖離が生まれ
命の構造が実践される
様々な命の構造のなかで
選ばれ実践さえた作為が利する構造が
生き永らえてゆく
猫をかわいがれば猫が繫栄し
犬をかわいがれば犬が繁栄するのである
そして
熊を忌み嫌い駆除をしてゆけば
熊は衰退するのである
猫や犬や熊は
政党でもあり
民族でもあり
宗教でもある
様々な気持ちが
心の中に宿っている
何を選び何を実践してゆくのか
死にたくないという気持ちが勝る様に
何かの構造が
選ばれる優位性を持っているに違いない
それを求めて
迷い続けるのが歴史ということなのだろう
きっと
おそらくは
目くそと呼ばれるあれこれも
鼻くそと呼ばれるあれこれも
偉大なる歴史の遺物に違いない