予定と実践:脱獄する勇気のない理性について
一度は死がなければならないらしい
どうせなら
痛いのは大嫌いだから
死ぬ時も痛くないのがいい
気絶してしまえば
痛みも感じないのであろうが
気絶するまでの間を
私は我慢できるだろうか?
いや
我慢できなくても
痛みを感じ続けなければならないだろう
生きていることの試練である
この試練が嫌なら
早く死ねばよい
これもまた理性が導く結論の一つだろう
しかし
痛みや痛みを感じることへの恐怖が
理性を生へと導いてくれている
私の様な弱い理性では
痛みを乗り越えることはできないだろう
痛みで囲われた生の中で
私の理性はもがき続ける
それでも
いつかこの囲われた痛みの檻から
一度は抜け出さなければならない時が来るのだろう
どうせ一度は越さねばならない檻ならば
手術室の麻酔の中で抜け出せたら幸いである
麻酔の中で
理性が何の抵抗もできないまま
やすらかにその檻を抜け出せたら幸い
ということである
そうなれば
もっともっと生きるつもりのまま死ねるのである