ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

能動的反応:葛藤の中の共進化


言葉を正しく使うには
周りに合わせることが基本である



便所
WC
トイレ


いとおかし
もののあはれなり


ディスられた
ヤバい


時代時代で
言葉の使用頻度は変わって来るし
意味や使用する状況が変わって来る


言葉は絶対的な存在ではない


時代とその場の雰囲気に合わせて
言葉を選ぶのが
言葉の正しい使い方ということになる


こういう相対的なところがある


これは
進化論のいうところの
「共進化」がもたらす現象だ


「共進化」には大きく
互恵的共進化と
拮抗的共進化がある


互恵的共進化は
クマノミとイソギンチャクや
大型魚とその口を掃除するお掃除魚
人間と小麦のように
互いに生き延びるために必要としあう間柄が
長い長い歴史のなかで形成されてきた過程であり
拮抗的共進化は
オオカミとウサギや
ルパン三世と銭形警部のように
片方が進歩すれば
もう一方もさらなる進歩をしなければ生き残れないという間柄の中で
互いに逃げたり追いかけたりする技術を進歩させてきた過程である


どちらの共進化でも
共進化の過程で
相手が違った進化を遂げていれば
もう一方も違った方向に進化しないと生き残れないという
きわめて相対的な関係性がある


植物は動かないのだけれど
葉の中に毒を忍ばせて
捕食を妨げたりしている


その植物の毒を解毒できる技術を取得する動物は
共進化の過程で
その植物をおいしい植物と認識するようになってくる


ということで
おいしいものや好きな食べ物があるのは
「共進化」のもたらす相対的な趣向であり
言葉も
このような「共進化」としての性質を引き継いでいる


まわりのひとが使う言葉を好きになり
地域地域で
時代時代で
異なる言葉がもてはやされる
このような「共進化」により
言葉が成立しているのだから
相対的になる宿命にある


一般的に
共進化は
身体の芯から離れた
尾ひれの部分を変化させながら
身体の芯と環境の間を取り持る関係を模索する過程でもある


人間の意識は
このような「共進化」を
急速に推し進める強力なツールになっている


変わりゆく状況に即応する能力に長けているのだ


そんな人間の能力により成立している言葉は
尾ひれの中の尾ひれである


身体の芯にある内臓は
尾ひれである意識に向かい
重大な使命を刻々と刻み続けている


私の個人主義の核心は内臓にあり
それを証明するように
大切な社会活動の最中にあっても
食欲がお腹を鳴らしたり
排泄欲がおならを出そうとする
意識はそれを抑え込もうとするのだけれど
抑え込もうとすればするほどに
食欲も排泄欲も強くなるらしく
いずれどこかで
社会的活動を中断することになる


内臓は
社会より
個人を選択する


そんな個人主義を内臓が主張するのだけれど
尾ひれである言葉は
社会主義的に社会の掟に従おうとするところがあるから
身体の中で
言葉と内臓が葛藤することになる


そしてこの葛藤により
内臓と言葉の間にも共進化の関係が成立している


限度はあるものの
言葉で内臓に我慢を強いることもできるし
内臓の欲求を意識が言葉に翻訳してくれたりしている


私の体の中の
個人主義と社会主義が
大っぴらに喧嘩をせずに
適切になかよくしてくれていると
私は平和で幸せだ


社会も同じだろう


過ぎたるは及ばざるがごとしの関係が
共進化の過程で様々な局面で揺らいでいる

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