道程の設え:Just like another day
ありきたりの日が過ぎてゆく
こんな平凡な日々の積み重ねで
ありきたりな一年が平穏に過ぎてゆく
こんな永遠の入り口を維持するために
日々努力を重ねている
ありきたりな日々を維持するための道程を
懸命に維持しているのだ
災害や疫病は
そんな道程を壊してしまうのが禍であり
維持するために必要な在りこれが恵である
禍を避け
恵を得るべく
道程が続いてゆく
この道程にしてみれば
禍も恵も外部の存在だ
だから
道程の設えは
外部との関係を前提としている
花火の設えは
点火される火や
夜空の空間
それに
観客の視覚や聴覚を前提としている
愛猫家の設えは
猫を前提としてる
だからなのだろう
愛猫家は
猫の頭をなでたり
あごの下をさすったりと
共通の行動を見せる
猫という外部の存在に適合すべく行う努力が
同じ行動へと収斂してゆくのだ
無論
愛猫家から愛猫家への伝承により
同じ行動がおこなれている部分もあるが
愛猫家が猫に調教され
同じ行動をとっている部分も大きい
わたしは
ありきたりな日常に調教されている
大げさに言えば
時代に調教されている
猫のように
時代はわたしを調教する
ありきたりな道程は
わたしだけが築いているのではない
だから
わたしだけの努力で禍が避けれようはずがない
むろん
恵も私だけの努力で得られようはずがない