「ハックルベリー フィンの冒険」で 「宿恨」という言葉を教えてもらった 恨みが恨みを呼び 恨みが渦巻いている状態の様だ 恨みの局在だ ある一族の者が 別の一族の者を殺すと 殺された一族の者は 殺した一族の者に恨みを抱き 機会に 殺した一族の者の誰かを殺す そうすると 最初に殺した者の一族が 後から... 続きをみる
2023年6月のブログ記事
-
-
同じ人が 妻と言われたり 母と言われたりする 夫との刺激と反応が盛んな時は妻であり 子供との刺激と反応が盛んな時は母となる だから同じ人でも 妻は母ではない ましてや恋人でもなく 子供でもない 同じ人が異なる刺激と反応を使い分ける この使い分けが 実存主義的な現象になる 同じ人であることは 実在主... 続きをみる
-
刺激というものは 反応を誘うという点で能動的であるが 反応されるという点で受動的である 釣りが 魚を誘うという点では能動的であるが 魚に食いついてもらうまで待つのは 如何にも受動的であるということである 反応もまた 能動的であり 受動的である 刺激に反応させられたのであるし あえて刺激に反応するの... 続きをみる
-
身体の中には 無数の刺激と反応が凝縮されている 刺激と反応が濃くなればなるほど 生命活動は活発で 刺激と反応が薄くなればなるほど 生命活動は低調ということになる 知的活動も 刺激と反応が濃いほど活発で 薄くなれば低調になる 論争も 戦争も同じだ 一言云うと 3倍返ってくるから 喧嘩も盛り上がる 愛... 続きをみる
-
同じ秩序が 何処までも広がっているわけではない ある秩序と別の秩序の間には 境界があり それぞれの秩序は それぞれの局在を為している 境界は 明確な線を描くこともあれば ぼんやりとした線を描くこともある 入り交じり 重なり合った境界が広々と広がっていることもある 時間的なものであることも 空間的な... 続きをみる
-
言葉が人間を支配すればするほどに 言葉は人間にとって便利なものになる 同じように 神様が人間を支配すればするほどに 神様は人間にとって便利なものになる そしてまた お金が人間を支配すればするほどに お金は人間にとって便利なものになる 思うように動かせる能動性と 思うように動かされる受動性が 互いに... 続きをみる
-
言葉が 人間を支配すればするほどに 人間は言葉を便利に使えるようになる 仮に 猫が言葉を理解し その言葉に従い動いてくれるようになったのなら もっと言葉は便利なものになるだろう 言葉が支配する領域が増えれば増えるほど 言葉は便利になり もっともっと言葉の影響力が強くなる 言葉は その周囲に人間の肉... 続きをみる
-
局在の中心に予定があり その予定に従い実践が繰り返され 局在が維持されている 予定が言語である場合には その局在は 文民統制的であり 宗教的であり 予定が意志である場合には その局在は 独善的であり 独裁的である 個人の意思が集まり 集団の意志として 言語となり 言語が個人の意思を抑圧し 支配する... 続きをみる
-
言葉がなくても 花は咲き 日は昇り 夕焼けは赤々と空を染める けれど 言葉があれば 花を思い出し 日差しを思い 夕焼けの景色を思い出させてくれる 言葉を共有すれば 同じ風景や 同じ音 同じ匂いを思い出すことが出来る 人類は 言葉を介在として 同じ思いを熟成してきた 今 スマホが介在し 同じ思いを熟... 続きをみる
-
言葉がなければ 人の振る舞いが気にならず 自分の振る舞いが どの他者に映っているのかも それほど気にならないのかもしれない 発された言葉に対し その意味を理解しなければならない たとえ 意味を介していなくとも さも意味を理解しているかのように振舞ったりもする 言葉を聞いた者は その意味を解さなけれ... 続きをみる
-
-
法律には 罰則がついて回る 罰則がついて回らない法律は 軽く見られがちで 威力にかけるから 実行力のある法律ではない こうした法律の構造は 暴力を肯定するかのようだ 合法的な暴力が 法律に威厳をもたらし 文民統制が成立するらしいが 法律が暴力を頼る限り 軍部が法律を支配するようにもなりかねない 罰... 続きをみる
-
徒労と徒労が向かい合い あいさつを交わし笑い合うと 徒労が徒労ではなくなり 意義が生まれる なんと素晴らしい徒労たちなのだろう 徒労を仕向ける主体が顕れ 客体が徒労を実践する その実践が 主体であったものを客体と化し 主体であったものが徒労を仕向けられ やがて徒労を実践する 互いの徒労が 相手の徒... 続きをみる
-
話すメリットがなければ 話すことは無くなり 聞くメリットがなければ 聞くこともなくなる メリットのある局所で 話し 聞き 会話が成立する デメリットしかない会話は 長続きせず 消えてゆく こうして 会話のある所に 会話が盛んになり 関係が濃密になり 会話の意味も より大きなものになってゆく 話すこ... 続きをみる
-
言葉を話すという能動により 主体性が維持されている 聞いてばかりでは 主体性を感じるための取り付く島がない 殴られてばかりでは 主体性を感じるための取り付く島がない 殴るり 相手をひざまづかせると 主体性が広がる 主体的であるということは しゃべることであり 殴ることなのか? * しゃべらせてあげ... 続きをみる
-
一時に来るのではない 死はまだらにやってくる 脳が死んでも 肺や心臓は生きていたりする 同じ臓器でも 早く死ぬ細胞もあれば 粘り強い細胞もあるのだろう 死体の髭をきれいに剃った後 髭が伸びてくることがあるという 伸びてもわずかなのだろうが 死と生の境界で 髭を伸ばそうと 必死に活動する細胞があると... 続きをみる
-
私の身体は 赤血球を作る技術を持っている 人類の知性には 今だ赤血球を創る技術を得ていない この点で 私の身体は 人類の知性を超えている しかし 私の身体には 時計を 車を ピストルを 原子力発電所を作る技術を持ってはいない この点で 私の身体は 人類の知性に劣っている 赤血球を作る技術は 私の身... 続きをみる
-
正義は 車と似ているところがある 車に乗っている人にとっては 車はなくてはならない便利なものであるにもかかわらず はたの人からすれば 危険で ほこりや騒音をまき散らす迷惑ものだ 普及すれば はた迷惑を感じても 仕方がないと許容する そして 便利さを感じてしまえば はた迷惑をも忘れてしまい あるのが... 続きをみる
-
正義にはコストがかかる そのコストを外に押しやりながら 正義が局在している とある正義のために 仕方がなく置き去りにされた正義が その局在の外側で たまぼこりのように転がっている * 言葉を愛することなくして 言葉を話すことはできない 言葉が紡ぐ正義は 人心を離れた局在を作り出す その局在を人が取... 続きをみる
-
人間は捕食者で 牛は被食者である この定説が支持されている世界で 牛はと殺され 食用肉に加工され流通し 食卓を彩っている この定説の形而上には 人間の味覚が存在している さらにその形而上には 牛肉を消化し吸収する消化器が存在し 消化した牛肉の栄養素を利用する 人間の細胞群が存在している 牛肉が岩の... 続きをみる
-
正義はもどかしいところがある とある正義を実現するために 別の正義を否定し あるいは その別の正義を乗り越えなければならない時があるからだ * 正義は 不平等を作り出す この不平等の上に 秩序が成立している 右側通行している車と 左側通行している車は 決して平等には扱われない 4人の神様がいて そ... 続きをみる
-
-
カメラは 写真を写す その目的を着実に履行する機能を その物質の塊の中に宿している 物質の塊に 目的を履行する機能を宿すことができるのは 試され 改良を重ねながら洗練されて来た設計図と材料 それに 材料を設計図通りに実現するための製造プロトコールがあるからだ 物質が目的を宿すということには 様々な... 続きをみる
-
言葉は その言葉を使う人々を包み込むが その言葉を使わない人々を包むことはない 言葉は局在している その言葉を使う人々を触媒として 言葉は意味と表現の間を行き交いながら 局在を維持している 風が吹き続け台風が維持されるように 泳ぎ続けマグロが生きているように 言葉は 意味と表現の間を行き交いながら... 続きをみる
-
局在は 世界内存在であり 周囲に対し 敵あるいは味方の関係を有している 局在の持続にとって 有益な周囲もあれば 有害な周囲もある 局在の周壁は 有益なる周囲と関係を持ち 有害なる周囲を隔離する機能により 局在の持続に寄与している より能動的な周壁は 有益なる周囲を搾取し 有害なる周囲を攻撃する そ... 続きをみる
-
ルネッサンス 人間解放は 形骸化した正義からの解放だ 正義により維持されている実存を守るため 正義の上に正義を重ね 次から次へと 人間に正義が降り積もる 雪の様の次から次へと降り積もり その重さに耐えられなくなった人間が ルネッサンスと叫びながら その重しを振り払う そうして 人間は自由を手にする... 続きをみる
-
あそこの店のお寿司は美味しい こんな評判を何人かから聞き それがきっかけで 初めてこの店を訪れる人は その店のお寿司を食べたことがないが すでに美味しいことを知っている この お寿司を食べる前の「美味しい」は 言ってみれば 空の「美味しい」である そして お寿司を食べると この空の「美味しい」に ... 続きをみる
-
痛みを感じるということ 痛みは 一時のことで 痛んでいる時間が過ぎれば 痛みは無くなる しかし その痛みが記憶となり 無いはずの痛みが 私を苦しめ 私を規制する 過ぎ去った痛みに 私は苦しみ 畏れる 今はないものに 私の精神は苦しみ 畏れ逃げ惑う そうした記憶が 私を拘束し 私は自由を失う この不... 続きをみる
-
言葉は 人間より偉くなければ 人間の自由を制限できない そんな言葉を 人間は作り続ける 人間は 人間より偉い存在を創りたがる生き物の様だ その偉い存在の下に 人間を配することにより 社会が成立している 社会の言葉の支配下に 私があるということだ それでいて 私は 私の言葉の支配者である 私と言葉の... 続きをみる
-
精神は 今だけを生きていないから 高尚であり 下劣極まりない 肉体は今にとどまり続け 精神は過去や未来に遠ざかる 肉体はここにとどまり続け 精神はこの場所から遠ざかる その精神も 自由に遠ざかるのではない 地獄を嫌い 天国を好む そんな精神に引き回され 肉体は右往左往を繰り返す 地獄を嫌い 天国を... 続きをみる
-
起きて半畳寝て一畳 そんな空間にしか人間の肉体は存在しないが そこから移動しようとする精神が 狭苦しさを知覚する カプセルホテルの一室の中で 睡眠の目的は達せられても 食事や排せつなどのためには その一室から抜け出さなければならない 効率化は 概して 一つの目的の下に実践され その他の目的に不便を... 続きをみる
-
局在の渦は 周囲に刺激を与え続けている その刺激に 様々な局在が反応を返す このような刺激と反応の総和の中で それぞれの局在が持続している 例えば 被食され 捕食し 有機物が複雑に循環している 生命が反映すればするほど より複雑に有機物が循環する この循環の中の 有機物の集積している場所が 生命体... 続きをみる