猫の爪は 前足にはちゃんと5本あるのだけれど 後ろ足には4本しか無い 自然というものは 足の指が 4本でも5本でも構わないらしい パンダは6本だと聞いたことがある 4本でも5本でも6本でもよいのだ なのに 人間は5本にこだわる 4本でも6本でも そんなに不便ではないのだろうが 5本にこだわる 標準... 続きをみる
2023年3月のブログ記事
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ミツバチと花は 互いに必要としあう間柄だ オスとメスも 男と女も 互いに必要としあう間柄だ その運命は 生まれた時にはすでに備わっていたもので それぞれの自由意思によるものではない 長い歴史の間に育まれた構造のなせる業である 長い間 誰も彼もがそうしてきた そうしてこれたし そうすることで生き延び... 続きをみる
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人間が活動するために 食料があり 車が動くするためにエネルギー源として ガソリンや軽油がある様に 細胞の活動のためには ATPという物質が活用されている アデノシントリフォスフェート adenosine triphosphate 体内に取り込まれたグルコースは 細胞内で緩やかに分解されるが この分... 続きをみる
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私にとって 言葉は借り物だ 同じ言葉を借りていると その人の間で その言葉で通じ合い 意思疎通できるようになっている 同じ言葉を借りることが大事で この人間観の連帯は その言葉の貸出元ということになる 言葉の貸出先はそれぞれの「人間」なのだが では言葉の貸出元も「人間」だろうか? 言葉は 親や周り... 続きをみる
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私は 人間として生きているが 人間になろうと決意して 人間になったわけではない きっと 私の膝の上で のんびり寝ている猫も 猫になろうと思ったことは一度もないままに 猫として暮らしているだろう 繰り返すが 「人間である」ということは 私の意志によるものではない 私の意志でないところで 私の肝細胞も... 続きをみる
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天動説を信じても 地動説を信じても 動物としての生活は大きくは変わらない どちらの説であっても 朝になれば日が昇り 夕には日が沈む どのように 太陽が動くのかが 生活にとって重要であり なぜ 太陽がそのように動くのかは 生活にとっては それほど重要ではないからだ 日が長くなったり短くなったりする ... 続きをみる
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意識は 物質そのものに触れることはできず 意識にとって 物質の性質は推測の対象である これと同じように 真理もまた憶測の対象である 正義も同じだ 正義と信じることを為し それがうまくいけば それは正義として維持されるが それがうまくいかなければ その正義は疑われることになる 科学的な原理も同じであ... 続きをみる
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自分の気持ちはわかるが 他人の気持ちは 推測するしかない しかし この推測により 他者との関係が成立している この関係の維持がうまくいけば きっと 相手の気持ちの推測が うまくいっているのだろうし この関係の維持がうまくいかなければ その原因として 相手の気持ちの推測が うまくいっていないことが考... 続きをみる
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オオカミの遠吠え クジラの歌 ライオンの雄たけび 外の世界に耳をすませば 様々な声が観察できる 猫のニャー 犬のワン 雀はピーチク 声とは何だろう? 音とは何だろう? 声を出す喉があり 声を聞く耳があり 声が発せられ 声が受け止められる 耳がなければ 声を出す合理性がない しかし この合理性を維持... 続きをみる
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子供の頃は 言葉を知らなくて 「あれ あれ」と言い 年を取ると 言葉が出なくなって 「あれ あれ」と言う 思考は 確かに 言葉で考えることが多いが 「あれをこうして」などというあいまいな言葉でも 思考は思考である 考えようによっては 「赤に黄色みがかかった明けの空」という言葉より 「今見えている空... 続きをみる
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「これはペンです」 この単純な構文により 「これ」が「ぺン」とされる この「これ」が 思考の外の存在を指示しているから 思考は 思考の外から存在を取り込むことが出来る 「これはペンです」により 取り込まれた「これ」は 思考の中で「ペン」として存在してゆくことになる また 「あれはペンシルです」を加... 続きをみる
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大きさの異なる2つの正三角形は 「相同」の関係にある 大きさも同じの2つの正三角形は 「合同」の関係にある 2つの三角形である限り それぞれ別の三角形であり 同一ではないけれど 「相同」であったり 「合同」であったりと 共通項が取り出され その共通項に 「相同」「合同」といった命名がなされいる 赤... 続きをみる
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学校の冬休みの宿題に書初めがあった 書初めの真白な紙に筆を下す時 すでに頭の中には書き上げられた墨の姿が出来ている ところが その通りには筆は動かず どこかいびつな字が出来上がる 途中で墨が足りなくて かすれたり 墨を筆に付け過ぎ 線がにじみながら太くなりすぎたりもする 上手くいかないと思うのは ... 続きをみる
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言葉は間主観的クオリアだ 感動や悲しみが 自分だけのものであるように 言葉も 言葉を話す人たちだけのものだ アリたちのフェロモンも 間主観的クオリアだ クオリアがクオリア生む連鎖のなかで 言葉や フェロモンが 個体から個体へと クオリアを伝達している 「好き」という感情 「嫌い」という感情もまた ... 続きをみる
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好きなものやことがあり 嫌いなものやことがあり それと呼応するように 好かれたい気持ちや 嫌われたくな気持ちが醸造されている 好きな人がいて 嫌いな人がいて それぞれの人に対する 自身の対処の仕方がある 好きな人が 嫌いな人が それぞれ同じことをしても 好きな人のそれは好意的に受け取り 嫌いな人の... 続きをみる
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頭の中に 地平線があって その地平線より上には 好きなものやことが浮いていて その地平線より下に 嫌いなものやことが埋められている だから 地平線より下で右往左往していると 息苦しくなり 何とかして 地平線より上に顔を出して 大きく息をしたくなる 反対に 地平線より上で右往左往していると 浮いてい... 続きをみる
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バラの花の色を表現する時 その色の名は 予め頭の中に存在している色の名の中の一つだ バラの品種名を表現する時 その品種名もまた 予め頭の中に存在している品種名の中の一つだ 色や 品種名としての言葉が 予め私の頭の中にないと 私は そのバラの色を表現できないし そのバラの品種名の話をできない だから... 続きをみる
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春になると 待っていたかのように 生命が躍動を始める 梅が咲き 桜が咲き 燕が返ってくる 逆に 生き物たちは 秋になると 冬を超えるための準備を始める 蝶は 空の固い卵を産んだり 褐色の蛹に身を包み 木々は冬芽を残し葉を落とす 温度や 日の長さを感じ取り 生命たちが これからの季節を先取りしている... 続きをみる
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地球は 正しい軌道を描いているから 太陽から遠ざかることもなく 太陽に近づくこともなく 今の距離を維持している 間違うと 太陽から遠ざかったり 太陽に近づき やがてぶつかってしまう 正しい軌道を保つことが 地球が今のまま 太陽の回りながら存在する原動力だ 地球は この正しい軌道を維持するために 努... 続きをみる
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選択肢が多いと 却下する選択肢も多くなる それが悪であるから却下することもあり 善であるにもかかわらず 却下せざるを得ない事情がある場合もある 他者の都合で却下することもあり 自己都合で却下することもある 他者にとっての善で自己のとっても善 他者にとっての悪で自己にとっても悪のような場合は 却下す... 続きをみる
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日々 多様な選択肢の中から 何かを選びながら行動している 環境に応じて 行動を選択するのみならず 人間は 助け合いをするために 仲間や 仲間ではない他者の行動によって 大きく 自分の行動を変えてゆく 対応する相手が多くなればなるほど 選択肢の幅は広がり 選択の機会は増えてゆくから 人間は刻一刻と ... 続きをみる
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外胚葉由来の皮膚は 外部と内部を分離する障壁だ 内杯葉由来の消化管も 消化物が通る外部と 血管が張り巡らされている体内を分離している障壁だ この障壁としての機能の他にも 消化管は 食物を消化して 栄養素を吸収するという機能をも負っている 障壁は 外部から身を守る強さであり これが弱いと 内部が壊さ... 続きをみる
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この国は かの国とは違う 私は あなたとは違う 思考的な多型を制御することにより 自身のアイデンティティーが維持されている 私どもは あなた方と違います 何が違うのか よくわからないけれど とにかく違うことは確かだ こんな根拠のない違いから 違いをあえて作り出したりもする 差別化だ 自分たちは 他... 続きをみる
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様々な多型がある サカハチチョウは 春に生まれた成虫は 赤みを帯びた羽を広げるが 夏に生まれた成虫は 赤みのほとんどない黒っぽい羽を広げる カラスアゲハも 春に生まれた成虫は 黒色の羽の中に 深みのある青緑色を輝かせているが 夏に生まれた成虫は 青緑色が少ない黒っぽい羽を広げる 季節型多型と言われ... 続きをみる
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ベットで寝ている時もあれば 道路を歩いている時もあり テーブルに向かい 食事をしている時もある そして トイレに入り用を足す 様々な現象をつなぎ合わせながら 私は成立している 場所場所に応じ 異なる現象を演じている また 異なる現象を演じるために 場所を選び そこへ赴く このようにして 場所と現象... 続きをみる
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人間は上品だ あさましく肉を食らうのではなく あくまで美しく肉を食らう生き物のようだ 命を大切にする清らかさを 命を大切にする尊厳の中で 命を殺め それを食らうのだ 欺瞞の中で 美しき悪事が蠢く 這いつくばり 肉を食らうのと テーブルの上の肉を 頂くのは 同じことであり 異なる所業だ 礼儀作法の構... 続きをみる
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欺瞞を防ぎ 構造の秩序を維持するために 慧眼が進化してきた 同じ目的のために 道徳や倫理 法律が整備されて来た 慧眼は 個人対個人の関係において 重要な防御であるのに対し 道徳や倫理 それに法律は 個人対社会の関係において機能する防御策だ 正義でないこと 欺瞞の可能性が高いことを 予め 社会として... 続きをみる
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助け合いの構造の下 笑顔や泣き顔など 表情豊かな顔が行き交う中で 武骨で無表情な一匹狼を標榜する男が しばしばドラマの中で活躍する 多くの人が参加している助け合いの構造から 一線を画しながらも 一匹狼が その助け合いの構造と接しながら 波風を立てながらドラマが進行する 同質の仲間の中で 異質な存在... 続きをみる
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人間は 個人が生き延びる努力をするだけでなく 互いに助け合うことで 生き延びる機会を拡大してきた生き物だという 互いに助け合うことで 個人の弱さをかばい合い 厳しい自然の中で 生き延びて来たという ダーウィンが「人間の由来」で指摘したように この助け合いが 人間社会の弱肉強食だけでない側面を形成し... 続きをみる
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遺伝情報を保持しているDNAは 記号化している物質だ DNAの塩基配列とアミノ酸の関係は コード表として確立している このコード表は 紙に描いたものではなく コンピューターチップに埋め込まれたものでもなく セントラルドグマと総称される酵素群が織りなす構造により 保持されている 酵素は 基質となる物... 続きをみる
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因果関係の構造が 頭の中に形成されており 結果を見ると その原因を判断する思考が成立している 原因と結果を紐づけるコード表のようなものが 頭の中にあるのである 言葉の 表現と意味も 同じようにコード表として 頭の中にあり 猫という言葉の意味は さらに 猫を見た時の視覚や 猫を抱いた時の柔らかな感覚... 続きをみる