ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:裏を見せ表を見せて散るもみじ


神は試練を与えるという


自然と神が同じものならば
それはそうだろう


自然は試練を与え続けている


生命には
選択されるものと
淘汰されるものがある


反応の連鎖が渦となり
生命が維持されているところ
この連鎖が続けられることが選択であり
この連鎖を続けられないことが淘汰である以上
生命を続ける為には
試練を乗り越え続けなければならない


試練を試練とも感じないほどに
反応の連鎖が安定すれば
自然は恵に満ちた世界であり
反応の連鎖が不安定で
大半の命が潰える中
わずかな命が生き残り
反応の連鎖を細々と続けていれば
自然は試練に満ちた世界になるが
それでも
生き永らえる命があるところに
自然の恵がある


命は
自然の中に
反応の連鎖の渦を作り生きている


ハリケーンが
土や水を巻き込み
家や車を巻き込むように
命は
自然の中の物質を
反応の渦の中に巻き込み続ける


酸素や炭素を取り込み
ぐるぐると使いまわした挙句に
これらを自然の中に放り出す


この制御された渦が反応を繰り返し
自然の中に
自らの存在を刻み続けている


渦を巻き続ける主体として
渦が消えてしまうような試練に抗し
渦を力強く回す恵に癒されながら
渦を巻いている



木枯らしが軽く渦を巻きながら
枯れ葉を右から左へと運んでいる


枯れ葉には
もはや
主体性は消え失せ
風の流れるがままに身を任せている


夏には
葉の表を太陽に向け
堂々としていたろうその枯れ葉が
カサカサと音を立て
試練に立ち向かうこともなく
風に運ばれている



良寛さんの辞世の句に
「裏を見せ 表を見せて 散るもみじ」というのがある


良寛さんも
試練を超えながら
表を堂々とお天道様にむけて過ごしていたのだろう


「散る桜 残る桜も 散る桜」


渦の種を残しながら
渦は消えてゆく


試練に打ち勝ち続けるには
若々しい性能を
求め続けなけらばならぬのだろう

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