お天気には逆らえない

明日晴れてもらいたいと思っても
そうなるとは限らない

そろそろ雨が降ってもらいたいと思っても
雨が降るとは限らない

思うようにならないことが
実は
思うようになるとしたら
思うようにしたくなるのが人情だ

人間社会には
様々な規制があり
試験があり
思い通りにならなくなっている

お天気のように
思い通りにはならない世界を
人間が創っている

このような規制された世界に
風穴を開け
思い通りを実転してくれる神様なような人がいると
その力にあやかりたいと思うのが人情だろう

スーパーマンがいたら
是非お友達になり
守ってもらいたい

そして
何時しかスーパーマンに頼りきりになり
自分の力を退化させてしまうのかもしれない

晴れたら晴れたなりに
自分を鼓舞し
雨が降れば雨が降ったなりに
自分を鼓舞し
なんとかかんとかやって行ければ
大きな力に頼らなくてもよいのだけれど
どうにも
楽ができるとなると
楽をしたくなるのが人間だろう

お天気を
支配できるようになると
人間はもっともっと楽になってゆくのだろう

人間を支配できるようになれば
もっともっと楽に生きてゆけるのだろう

支配できないものを
排除したくもなる

雨雲を吹き飛ばし
風を止めると晴れ間がのぞく

できないことをしようと考える
してはならないことをしたいと考える

考えるということは
そういうことなのだろう

今あることに向き合う
ただひたすらに
今あることに向かい合う

理想が霧散して
現実が残される