ニホンオオカミは
日本人が駆除した

おかげで
のんびり山を歩ける

山の中を歩いていて
オオカミの大群に襲われるなどという
恐ろしいことを考えずに済んでいる

オオカミは
オオカミの仲間のために
互いに連帯して
人間と争ったのだろうが
人間の仲間同士の連帯の方が勝っていたのだろう

原核細胞が
他の原核細胞と利他の連帯をとりながら取り込み
真核生物が進化してきた

細胞同士が利他の連帯をとりながら組織化して
多細胞生物が進化してきた

個体が利他の利他をとりながら組織化して
社会が進化してきた

様々な存在が
利他の連帯を結びながら
共循環の渦を大きく進化させてきた

共循環の渦を大きくすることで
より多くの状況により適切に対応する能力を確保し
より確実に共循環の渦を維持するようになってきた

オオカミの創る渦よりも
人間が創る渦が大きく強力だったのだろう

人間の渦がオオカミの渦を駆逐した

人間はたくさんの渦を創りながら
地球の地表を争うように循環している

人間の渦の中で
その渦に属する人間に心地より利他の恵みを与えてくれる

この渦に弾かれてはならない

弾かれて放り出され
オオカミのように絶滅している生き物は数知れない

この渦が収まるまで
この渦とともに循環することが
生き延びる一つの戦略だ

犬はそれを知っているのだろうか？
猫もそれを知っているのだろうか？

果たしてゴキブリはどうだろう？

小麦やお米も
この渦の中にある

ノミやシラミもコロナウイルスも
この渦の中にある

渦の中で
再現と消滅を繰り返す