ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

予定と実践:命の気まぐれ


いくつもの相容れない予定が併存できても
実践としては併存できないので
一つのものを奪い合ったり
一つの場所を奪い合ったりする


レギュラーの座を争ったり
入学や入社をする権利を争ったり
恋人の座を奪い合ったりする


このような競争の中で
より外部世界に適応した予定世界が
選択されてゆきやすい


そこで
予定世界は
その実践のために
外部世界に適応すべく
努力を重ねる


トレーニングを重ねたり
勉学にいそしんだり
美容を極めたりする


玉虫厨子の話のように
当初の目的が達せられなくとも
この努力に喜びを感じられるようになったりする


成長し進歩する喜びだ


より多くの能力を併せ持つことへ
あこがれ
それを実践する喜びだ


生命は
多細胞化し
より多くの能力を合わせ持ているよう進化してきた


細菌が
細胞性粘菌へと進化する過程で
成長し進歩する喜びを感じたかというと
はなはだ疑問ではあるけれど
喜びが
成長し進歩してきた生命の歴史を呼応する関係にあるのは
たいそう興味深い


喜びが
進化の歴史を促している一要素として
大きな役割を負っているように思えてくる


感情は
生命の歴史を踏襲している


感情の流れに素直になることで
生命の宿命を実践することになる


逆に
感情に逆らうことで
生命らしさから
離れ
どこか無機質なロボットがあらわれて
命をないがしろにしかねない
ということなのだろう


命なので
腹はすくし
眠くなる
トレーニングや勉強ばかりしてはいられない


働き詰めになってばかりはいられない


だからなのだろう
時々旅に出たくなる


今と違うどこかに自分を置き
喜びの心を味わいたくなる


何かの導きが
そこに現れているようだ


それは
命の気まぐれなのかもしれないが
とても大事な気まぐれなのだろう


たくさんの気まぐれが
それぞれの気まぐれを楽しんで
運 不運が生まれ
運が蓄積しながら
承継を繰り返す


進化はそういうものらしい

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