ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

欲望と自由:奉仕の交換システム


同じような人間が次々と
生まれ育ち
同じような社会を
何世代にわたって維持している


人間が
 代わる代わるに
社会の持ち場を担いながら
入れ代わり立ち代わり
社会が維持されてゆく


人間の欲望を満たすために
別の人間が奉仕する


この奉仕の体系として
社会が成立している


人間の欲望を満たさない奉仕は
奉仕とは言われがたい


奉仕は
自由ではない


欲望に適応しなければならない


このような奉仕により
奉仕を受けたいという欲望を助長する


欲望と奉仕のスパイラルが
社会をより高度で複雑なものへと
進化させてゆく


人間は
奉仕に頼るようになり
そのために
奉仕を強いられるようになってきた


狩りのできないブルドックは
餌をもらわなければ
生きてはゆけない


生きてゆく術は
首輪とリードの先にあるのだ


鵜匠と鵜の関係は
一対多だ


鵜匠はたくさんの鵜を
入れ替えながら
鵜匠としての一を維持している


鵜は
一としての鵜匠を見上げ
やがて入れ替えられる時を待つ


鵜匠は
たくさんの鵜に奉仕をし
たくさんの鵜から奉仕を得ている


鵜は
一人の鵜匠に奉仕をし
一人の鵜匠から奉仕を得ている


たくさん人脈を作りながら
仕事をすると良いという


たくさんの人に奉仕をすると良いということなのだろう


一人の人に媚を売るよりも
たくさんの人に媚を売るのが良いのだろう


すれば
独裁も
そうやすやすとは成立しない
ということになるのだろう



しかし
社会をくまなく見つめ
社会の在り様を熟慮すればするほどに
一を目指す野心家が育つものらしい


理屈を育てるのではなく
実際に社会の維持を実践してゆくためには
多の側にはいられないのだ


野心家たちは
もしかしたら
仕方なく
一の側を目指すのだろう


目の前の魚を目指す鵜と
鵜たちを操る鵜匠は
異なる機能を負っている


鵜と鵜匠では
異なる欲望が作用しているに違いない

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