ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

現象と構造:想定が導く構造の淘汰選択


春になると
待っていたかのように
生命が躍動を始める


梅が咲き
桜が咲き
燕が返ってくる


逆に
生き物たちは
秋になると
冬を超えるための準備を始める


蝶は
空の固い卵を産んだり
褐色の蛹に身を包み
木々は冬芽を残し葉を落とす


温度や
日の長さを感じ取り
生命たちが
これからの季節を先取りしている


遺伝子に組み込まれた因果律が
様々な「こうなったらああする」を実践している


「暖かくなった」
「暖かくなった」
ただそう感じるだけではなく
だから「ああする」と続いてゆく


命の中には
生まれながらにして
季節が埋め込まれている


私の中にも
幼年が
少年が
青年が
成人が
老人が埋め込まれている


この既存の構造の中で
悩み もがき 躍動している


想定範囲外の環境になれば
生きてゆけまい


多くの野生動物が
想定外の事態に直面し
絶滅してきた


冬を想定し
危機管理を実践しなければ
冬を生き抜けず
春を想定し
躍動の準備をしなければ
春を楽しめない


何かを想定し
それに備えながら生きている


この想定の総和が構造として知覚される


適応的な構造が
それぞれの環境の中で
試行錯誤され
変遷を繰り返す

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