ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

対応世界:双方向の変換


印鑑を押すと
印影が現れる


印鑑と印影の対応関係は
印鑑をついて印影を残すという
印鑑から印影へと流れており
物質的に
印影から印鑑へ流れることはない


DNAとアミノ酸の対応関係も
DNAがRNAに転写され
RNAの塩基配列からアミノ酸へと翻訳され
たんぱく質が合成されるという一方通行の
対応関係の連鎖反応として観察されている


それでも
このようにして合成されたたんぱく質が
様々な機能を果たし
その成果として
やがて
DNAを複製したり
DNAを補修したりするのだから
たんぱく質の群れがなければ
DNAは時間の経過の中で劣化してゆくことになる


このような大きな循環の中で
たんぱく質群と
DNA群の間には
対応関係が成立しており
双方向の変換関係を観念することができる


印影と印鑑の関係にも双方の変換を観念できる


銀行預金を下ろす時には
銀行に登録された印影を映し出す印鑑が要求される


これは
印影から印鑑を対応的に要求する流れだ


このような双方向の対応関係の中で
印鑑や印影が大切にされ
時間軸を対応関係が維持されてゆく


様々な
双方向の対応関係がいくつも相互作用しながら
円環的に時間軸にそって螺旋を描きながら
未来に向かっている


幼い私のなかでうごめいていた
このような双方向の対応関係が
今の私に連なり
やがて未来の私を描いてゆくだろう


夢と現実も
私の意識の中で
双方向に対応しながらも
その対応関係が壊れたり
また紡いだりしながら
共に未来へと運んでいる


時に
夢をなくしたら
銀行印のように
また新しい夢を作れば
夢と現実の対応関係を再び創生できるようにできている


生命の世界では
夢や銀行印のように
ひとつの命の終焉は
また別の新しい命で乗り越えている


大局的にも
局所的にも
対応関係がうごめきながら
命が未来へと紡がれている

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