ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:ないものたちが規律を描く


痛みを感じるということ


痛みは
一時のことで
痛んでいる時間が過ぎれば
痛みは無くなる


しかし
その痛みが記憶となり
無いはずの痛みが
私を苦しめ
私を規制する


過ぎ去った痛みに
私は苦しみ
畏れる


今はないものに
私の精神は苦しみ
畏れ逃げ惑う


そうした記憶が
私を拘束し
私は自由を失う


この不自由の中で
私は
私の規律を守る


痛みを感じるということ
そして
幸せを感じるということ


幸せも
また
訪れては消えてゆく


そんな儚い幸せを求めて
私は
私を規律する


このような規律の中で
私は私という局在を繰り返す


私という精神は
私の記憶がもたらす規律である


ないものたちがもたらす束縛である


生き物は
記憶がもたらす規律からできている


すでにないものから
逃げ惑い
ないものを
追い求める規律である

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