細胞表面のホルモンリセプターに
ホルモンが結合すると
狼煙リレーのように
細胞内のタンパク質が
次々とリン酸化され
ホルモンが結合したことを
細胞内に伝播させてゆく

狼煙リレーの狼煙が
事前に準備され
前の狼煙が煙を上げると
すぐに煙を上げられるように仕立てられているように
細胞内の情報伝達タンパク質は
リン酸化されると酵素活性が高まり
次にリン酸化されるべきタンパク質に働きかけ
そのタンパク質をリン酸化してゆく

狼煙が運ぶ情報と
狼煙の煙には何の関係もないように
ホルモンと
タンパク質のリン酸化には
何の関係もない

しかし
反応の仕掛けに組み込まれた意義により
狼煙の煙には
意味がこめられ
タンパク質のリン酸化にも
意味が込められており
その意味に従うかのように
様々な反応が細胞内で引き起こされ
ホルモンの作用が細胞内で観察されることになる

狼煙の煙も
ホルモンも
タンパク質のリン酸化も
仕掛けを動かす引き金として
反応を中継している存在ということになろう

出来合いの
ドミノ倒しの一つのピースということになる

このようなピースの集合体として
神経細胞も
心臓も
肝臓も
腎臓も成立し
これらの臓器も
一つのピースとして
生体内の反応を様々な中継しながら
命を承継し続けている

NHKのピタゴラスイッチよりも
複雑で重層的な仕組みが
生体内に仕組まれている

そして
社会の中に
様々に仕組まれている

言葉も
そんなドミノ倒しの
仕組まれたピースの一つなのだろう

言葉が
ドミノ倒しのように瞬く間に広がってゆく時
その言葉を待っていた仕掛けが
長い時間をかけて仕込まれていたに違いない

良い知らせを待ち続けている

良い知らせを定義する反応の仕掛けが
良い知らせを待ち続け
良い知らせを次に送り続けることで
調和する世界を醸し出している

良い知らせを送れますように
良い知らせを受けられますようにと
祈りを捧げながら
反応の仕掛けが存続を繰り返す