反応の仕掛けが敷かれた線路の上を
反応が連鎖してゆく

この線路が壊れると
反応の連鎖が終焉する

だから
このような線路が複数敷かれていると
反応の連鎖の終焉は回避されやすくなる

反応の仕掛けが敷かれた線路が
鼠算式に増殖し
相互に補完したり調和させたりしている世界が
生命である

そして
反応の仕掛けが敷かれた線路を
言葉などで整備したり増殖させたりしているのが
社会である

同じ物語を頭に描き
同じ線路を歩もうとする人の群れ

明るい未来を目指しているのだろう

アリの巣から
無数の羽アリが空に飛び立つ

やはり
同じ物語を頭に描き
明るい未来を目指しているのだろう

なぜそこを目指すのか
わかっている必要などない

反応の連鎖は
何処へ行くかなどお構いなしで
ただ連鎖してゆくことが
存在の証であり
目的なのだろう

行き当たりばったり
反応の仕掛けが敷かれた線路が
行き先を変えてゆく

連鎖できることを求めて
行き先を変えてゆく

反応の流れは
岩肌を流れる水のように
しなやかだ