ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

思考と実体:思考することの疲弊について


考えるという行為には
努力が必要で
その努力を怠ると
思考は潰えてしまう


とあることに集中していると
別のことを忘れてしまうのも
そのせいだろう


ところが
実体は忘れてはくれないから
忘れていたことが
眼前に現れ
時に呆然とするというようなことが起こる


約束事を忘れ
すっぽかしたような場合がそうである


約束事は
ある人と別の人の思考世界間の合意なのだが
これが実体世界を介して行われるから
時として契約書やメールのやり取りとして
思考世界だけでなく
実体世界にもその痕跡が残されることになる


思考世界だけのことならば
忘れてしまえば
「記憶にございません」で通用するのだけれど
書類やメールに記録が残っていると
言い逃れが出来なくなる


思考世界よりも
実体世界の方に信頼が寄せられているからである


思考世界には泡沫性があるから
実体世界が信頼が置けると言う訳である


こうなると
忘れていた思考世界は
実体世界から蔑みを受けても
反論できなくなる


記録を燃やしたり
粉砕することが出来れば
蔑みを回避できるかもしれないが
人格を疑われることになる


思考世界を維持するために
全てを把握しているような体面を維持しようと
思考世界は努力を重ねなければならないらしい


冒頭の文言を繰り返す


考えるという行為には
努力が必要で
その努力を怠ると
思考は潰えてしまう


全てを把握するために必要な努力は
膨大なものになるだろう


人から離れたくなるのは
思考世界が疲弊して
その体面を崩したくなるからなのだろう

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