ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

戦略的利他:グローバリゼーション


身の回りにあるものだけで生きて行ければ
大きな世界とつながる必要はない


ところが
それでは満足しないのが生命の流儀のようで
様々な移動手段を発達させ
動物たちは
より快適な場所へと移動を繰り返す


鳥たちは翼を広げて
冬には暖かい場所へ
夏には寒冷な場所へと移動する


アフリカの大地に暮らすヌーは
草を求めて大移動を繰り返す


像の群れも
新鮮な緑を求め
水を求めて移動を繰り返す


移動することができず
同じ場所にとどまれば
死が待っている


動物が生き伸びるためには
生きるのに必要な物資を消費しなければならない


この消費により
環境を変えてしまうのだから
変えてしまった環境が元に戻るまで
その場所は暮らしにくい場所になることがある


そのために
暮らしやすい場所へと移動を繰り返し
生き延びる戦略が動物の間で流行っている


この流行のなかで
移動するで生き延びるようになり
その反対効として
移動することができなくなると
死に直結するようになってきた


人間は
自分が移動する代わりに
「運ぶ」ことで
消費による住環境への悪影響を回避する戦略も
あわせもって生き延びている


必要なものを運び込み
不要なものや
危険なものを運び出し
住環境を維持し続けている


このような適切な運搬により
極端に言えば
病院のベットに寝て天井を見ているだけでも
生きてゆけるようになった


「移動」ではなく「運搬」を選ぶ戦略は
何も人間のオリジナルではない


多細胞生物の個々の細胞は
何億年も前から
体内での運搬システムに依存しながら生きてきた


そして
この運搬システムを維持するために働き
このシステムの破綻とともに死滅してきた


多くの都市や国家も
運搬システムを発達させながら成長し
このシステムの破綻とともに衰退してきた


必要な資源の循環の中で
生命が躍動している


この循環を止める障害を除去しなければ
衰退が待っている


ここにレイシズムの起源もあるから
差別には根深さがある


田を潤す水を奪い合い
その昔殺し合いがあったという


自然を循環する量をコントロールし
その量に応じて人口を制御すれば
グローバル社会の持続可能性が広がるだろう


はたして
どこに何をどれだけ循環させるのか?
これを
どうやって決めればよいのだろう?

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