ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

思考と実体:世界内存在と世界外存在


同調により成立している世界において
その同調から外れた存在は
その世界の構築に寄与する存在ではない


むしろ
構築を阻害する存在であったりする


ここに
世界内存在と
世界外存在を区別する利点が生まれる


この利点を生かすために
思考上の同調が
実体の存在を区別することになる


思考が
実体を制しようとする局面である


この局面において
事実よりも
同調すべき思考に合致しているかどうかが
問われ続けることになる


これが
「事実を超えた真実」
という言葉が存在する所以であろうか


こうして
政治には政治の理論ができ
司法には司法の理論ができ
企業には企業の理論ができ
労働者には労働者の理論ができ
心臓には心臓の理論ができ
右手には右手の理論ができる


そして私は私の理論を擁護し
彼は彼の理論を擁護しながら
同調する部分において世界を共有する


身体も社会も
そんな同調により成立した世界である


私は私の身体の同調を裏切れないところがあり
私の所属する社会の同調をも裏切れないところがある


けれど
身体と社会
そのどちらからも自由になりたいのだから
意識にもそれなりの独立心がある


独立と従属


地球が太陽系から逃れられないように
私も様々なしがらみの中で
独立を模索し続ける

思考と実体:同調が奏でる大きな世界


思考と
その思考を擦る主体とは別の主体の思考は
別の世界を構築しているが
交流し
同調することが出来る


この思考の性質としての同調性により
仲間が形成される


仲間が形成されると
同調することが義務となりえる


絆が強い仲間ほど
この義務化が進む


このようにして義務化が進んだ思考は
強力な影響力を持つようになる


思考が一般化するのは
アウフヘーベンではない
この様な義務化の許容である


このような義務化の許容が進むと
世界は拡大する


逆に
義務化の許容が衰退すれば
世界は縮小する


仲間の世界と
私の世界の間に
同調がある


同調は
義務と希望の間の葛藤の中庸である


アウフヘーベンであるばかりなら良いのだけれど
どちらかが一方的に我慢を強いられることもある中庸であるところが
勝者と敗者を作るから厄介である

思考と実体:パラレルワールドの乱立と相関


実体を写し取った思考と
思考を写し取った実体は
互いにパラレルワールドの関係にある


完全には一致しないが
相関関係を結んだパラレルワールドである


その時計と
この時計が
同じような時を刻みながら
違う時を刻んでいる


この時計たちのようなパラレルワールドが
実体と思考の間にも成立している


そして
複数の思考も
それぞれがパラレルワールドとして成立している


いくつもの時計が
それぞれのワールドとしての時を刻み
いくつもの思考が
それぞれのワールドとしての意識を映す


こうしたワールドが
互いに刺激し反応し
相関関係を維持すべく実践を繰り返している


この刺激反応の実践を終わりとすれば
相関関係は次第に崩壊してゆくのだろう


機械時計の時間を直すように
思考を直しながら
実体に修理を加えながら
パラレルワールドが相関関係を築き続ける