ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

脱中心化:夢と現実


寝ていると
義務感が薄れているのだろう
夢の中では
突拍子もないことが起こったりする


世界は
こうあるべきであり
現に
そのようにある


このように維持されてゆく世界が無視され
夢の中の世界では
自由が義務を軽々と越えてゆく


生身の身体のままで
空を飛んだり
あっという間に
世界の果てに移動したりと
現実の制約が次々と打ち破られる


恐ろしい猛獣に
崖に追い詰められたり
巨大な鬼に襲われたりして
飛び起きることもある


目を閉じて
自由な世界を広げ
目を開き
現実に立ち返ると
夢が終わり安心したり残念がったりする


その繰り返しの中で
意識は夢を知り現実を知り
その両者の調停を推し量っている


幸せな夢の中にあるのだろうか?
それとも現実の中にあるのだろか?


調停は何時だって仮の結論だ


すぐに
幸せの中心は
夢の方へ
あるいは現実の方へとずれてゆく


何処へずれてゆくのか見定まらない幸せの中心に誘われながら
あまり面白くもない現実的な夢に足を踏み入れ
儚く遠い夢を見続ける

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