ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

記憶と実践:記憶を賛美する人間の性向


記憶を賛美しなければならない


人間にはそういう性質が備わっているらしい


記憶から導かれる予測が
未来において実現すると
「予測は正しかった」と
嬉しい気持ちになる


これは一種の
記憶への賛美だろう


「こうすればうまくいくはずだ」と
考えて
それを実践したところ
やはりうまくいった
すると
やはり
嬉しい気持ちになる


これもまた
記憶への賛美と言えるだろう


これは
実践への賛美ではない


実践への賛美は
「うまくいくはずだが困難だ」という局面で
上手くやりきった時に
実践への賛美が行われることになる


逆に
簡単なことを失敗すると
哀しく
実践への非難が行われる


上手くいくはずだと思ったのに
上手くいかないと
やはり悲しく
記憶への非難や反省が始まる


非難されようが
賛美されようが
記憶は偉大である


記憶により
様々な生命が生きているのである


生きていることに対する
非難や賛美は
記憶に対するものであり
その実践に対して行われる


人間は
実践のみならず
記憶をも賞賛出来る生き物である


思想や哲学や宗教への賞賛も
その一つということなのだろう


実践への賛美より
記憶への賛美をより良きものとし
賛美されるべき実践が再現されることを祝してきた


記憶に基づく実践
型にはまった実践が
人間世界にはびこり続ける

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