ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

対応世界:物質世界と記憶世界


物質世界を認識するとき
今しか存在しない


これに対して
記憶世界に対しては
複数の時間を観念することになる


例えば
「20年前の記憶を今思い出す」
といったとき
20年前と今が混在する


この時
物質世界と
記憶世界は
「今」において連なっており
「20年前」の
物質世界と記憶世界の連なりは
言語の文字とその意味の関係のような恣意性が存在する


言語の恣意性を固定化して
言語を機のさせる技術が存在するように
「20年前」の
物質世界と記憶世界を固定的に関連付ける技術が
記憶能力という技術ということになる


以上のように考えると
記憶の世界は
技術に基づき創造された新世界であり
物質世界の一部に現れた
アポステリオリな世界ということになる


このアポステリオリな世界が
物質世界の中で
円環的な循環を描きながら
独自な世界を構築している


正確な反応技術により
巡回的な変遷により
同一秩序が
過去から現在そして未来へと
循環しながら存続しているのだ


だから
技術は
再現性の良し悪し
ばかりではなく
循環性の良し悪し

その存続性が左右されてくる


いくら再現性のある反応でも
元の状態を未来に再現できなければ
元の状態は消失するのだ


失われた記憶と
生き抜いた記憶がある


失われた記録も
生き残る記録もある


運もあるのだろうが
技術の差が
記憶や記録の存続性を左右する


純粋な技術としての再現性ばかりではなく
目的としての循環性が
進化の過程で
自然淘汰の網をかいくぐれるや否やに影響している

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