言葉と意識:異なるものを同じとすることの意義
異なるものを同じとすることで
異なるものを
同じものとして連ねることが出来る
そして
この連なりが円環を描くと
循環が始まる
循環が始まると
循環している間
その同じものは存在し続けることになる
生きた化石と称される生き物は
昔生きていた個体とは異なる個体でありながら
同じ存在として位置づけられる
花も
種も
茎も
根も葉も
同じタンポポとして
循環を繰り返す
もしタンポポが
スミレのような花を咲かせたら
「おいおいお前
昔言ったことと違うじゃないか
いったいどういうことなんだ」
などと揶揄され
スミレのような花を取下げ
元来のタンポポの花を咲かせるのかもしれない
DNAは個体ではない
意識も個体ではない
それでも
個体と同一視する循環の中で
個体の同一性維持に寄与している
異なるものが同じであることにより
同一性が保持されてゆくのである