ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

対応世界:恋の赤い糸


恋が実るという不思議がある


私を好きになってくれる人がいるというのも奇跡なら
その人が
私が好きな人であるというさらなる奇跡が
恋が実るに必要だ


このような奇跡が
予定されていたかのように現れると
赤い糸で結ばれていたということになる


私は人間であるので
人間と恋をする


決して
ワニとは恋をしない


ワニも私に恋はしないであろう


このような既定路線に則って
恋も実るのだから
赤い糸という程に
個人と個人を結ぶような赤い糸ではないにしても
人間と人間を結んでいるぼんやりとした糸が
私が生まれる前から存在し
継承されて来た


ハエのオスは
ハエのメスに恋をする


運命の赤い糸の半分以上は
こんなありきたりな対応関係から
できている


お腹はすくし
人が恋しい


そうつくられているのだから
それを実践しなければ
機械として
時を循環させてゆく機能を果たせない


大地主の方が
「俺はこの土地を守り
 この土地を次の世代に引き継ぐために生まれて来た。
 土地に縛られているんだよ」
と言うのを聞いたことがある


私も
この身体を守り
この身体の機能を
次の世代に引き継ぐために生まれて来た


この身体に縛られているようだ


まあ
それも良しとすれば
良いことになるのだろう


そんな自己肯定感が
さまざまな場面で
自己機械化を肯定し
自己機械化を加速してくれている

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