ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

言葉と意識:存在の不存在


言葉には意味が込められている


だから
文字に
形と意味が同居している


意味が込められていなければ
ただの形なのである


信号機の赤色には
「停まれ」という意味が込められている


赤色と「停まれ」は
二重に存在しているということになるが
赤色は信号機に宿り
「停まれ」はそれを見ている人に宿っている


文字に込められた意味も
文字から離れ
それを見た人に宿っている


異所的であり同時並行的に存在しているのが
言葉とその意味であり
信号の色とその意味なのである


太陽も
太陽そのものとその見える姿は
別物であるが
同時並行的に同じものとして存在している


だから
太陽を視覚でとらえた意識のなかに
太陽が存在している


意識には
異なる存在を同じ存在としてしまう性向があるらしい


意識の中の太陽も
空に浮かんでいる太陽も
同じものなのである


見えている文字や信号機と
視覚としての文字や信号機やこれらの意味は
同じものなのである


意識の中で
同じものとして
太陽が生まれ
文字や信号偽が生まれ
意味が生まれているのである


このように
同じものとして意識を創造する能力が
文字に意味を吹き込んでいる


この創造力により
季節の移ろう姿に
それぞれ春夏秋冬という言葉があてがわれた


同じように
全てに対して
全知全能の神もあてがわれて来たのであろう


こうして
権力も生まれてくることが出来た


机上で論理を組み立てることもできるようになった


二匹のアリは別々のアリなのだけれど
同じアリなのである


この様にして
同じを生む能力により存在している存在は
物質としての制約を離れながら
なおも物質であるかのように挙動するのである


意識は
全て意識が創造した世界である


知覚を参考にして創造した世界は
その知覚の対象そのものの様な顔をして存在している
幻想の世界である


私の意識の中に太陽があるが
それは太陽ではないのである
でも
それが私にとっての精いっぱいの太陽なのである


私の寂しさも
私の喜びも
何かを写し取った幻なのだろう
しかし
それが私にとっての精いっぱいの本物なのである

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