ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

風に舞う凧の不自由


伸び続ける人は
自分の誤りに気づき続ける人
自分の歪みを直し続ける人
そして
自分や周りの人を信じて行ける人


そんな規律高い思いが現れては
また
消えてゆく



生きているという秩序は
平穏な無風の晴天ではなく
台風の渦のような秩序なのだろう


台風の渦の中心に
必要なものを集める力が働き
不要なものを外へと吐き出す力が働いている


さらには
このような力が働くように
複雑な力が幾重にも重なるように
規則正しく吹き続けている


これらの風のうちの一つの風が止まると
次から次へと
風が弱まり
必要なものを集める力も
不要なものを吐き出す力も弱くなり
それが続くと
やがて
平穏で無風の晴天が訪れる



凧が
風に乗り
右へ左へ傾きながら
上へ上へと上がってゆく


握りしめた凧糸から
凧糸から逃れようとする凧の力が伝わってくる


それに負けじと
凧糸をしっかりと握りしめ
引き寄せる


凧の自由を
私はしっかりと制御する


風の中
風の中の凧を見つめる


凧の他にも
たくさんのものを見つめ
握りしめているのだろう
そして
そのものたちの自由を奪い制御している
風の声を聴きながら
様々な自由を握りつぶしているのだろう



私は
私の自由を握りつぶしながら生きている


風に巻き込まれながら
風に乗り
その風に振りかられぬようにと
私のあるべき姿を御してゆく


このあるべき姿に翻弄されながら
私の自由は風の向こうへと
流されて
どこかへ行ってしまったのだろう

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