単独で存在している存在を
私は知ることはできない

その存在と私の接点があれば
その存在は単独で存在しているとは言えないので
私が知り得た瞬間に
その存在の単独性が失われる

仮に
その存在が
私が知り得る存在に対して
何らかのの影響をもたらす場合にも
その影響をもたらした瞬間に
その存在の単独性は失われる

単独で存在している存在は
このような存在で有るので
私にとって
無視してもかまわない存在だ

こう考えると
私が思考すべき存在は
すべて単独では存在していないということになる

したがって
思考すべき対象は
すべて他の存在との関係において思考しなければならない

大なり小なり
他の存在との関係において
全ての存在が存在している世界に
私が暮らしているという認識だ

地球と太陽が関係性を有しているように
何も接している必要はない
離れていても影響し合い
そのなかで
それぞれの存在が同一性を保っている

関係性の集積が
同一性を維持しているという認識だ

仮に
太古の昔に
太陽光発電のパネルとLEDライトが存在し
縄文の夕暮れを明るく照らしていたとすれば
縄文の人々は個の存在に驚き
奇跡と称するだろう

奇跡をもたらす関係性の集積が
再現されながら存続している

生命の歴史を紐解くことは
こんな技術革新の集積を時代を追って振り返ることなのだろう

ドラえもんは
未来から来たロボットだ

いまだ知り得ぬ技術を
そのポケットの中に隠し持っているから
ドラえもんは偉大だ

結果的に成功を収めた技術が
そのポケットの中に満ち溢れているのだ

過去の結果論が
未来を導いている

指導者は預言者ではない
結果論者が未来を導いているのだ

自然選択され
結果的に生き残った生き物が
未来を導き続けている