ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

思考的多型:悩みから解放されるということ


外胚葉由来の皮膚は
外部と内部を分離する障壁だ


内杯葉由来の消化管も
消化物が通る外部と
血管が張り巡らされている体内を分離している障壁だ


この障壁としての機能の他にも
消化管は
食物を消化して
栄養素を吸収するという機能をも負っている


障壁は
外部から身を守る強さであり
これが弱いと
内部が壊されてしまうことになる


消化吸収機能は
外部からの搾取機能であり
この機能が弱いと
外部からの搾取ができなくなり
やはり
内部崩壊に連なることになる


この様に外胚葉や内胚葉由来の組織は
概して言うと
弱肉強食的な機能を追っている


人間は
単に弱肉強食を実践するのみならず
助け合いによる集団の強さをに守られながら
生き延びてきた生き物なのだが
この助け合いの機能は
中胚葉由来の神経系に負っているところが大きい


ことに大脳は
爬虫類に比べ
人間は質的にも量的にも大きくなっているという


この大脳の損傷により
温和で人付き合いの良い男が
冷酷でわがままな男になったとの話も聞く


大脳には
爬虫類にもあって
本能や感情をつかさどる
大脳辺縁系を中心とした古皮質と
鳥類で発達している
感覚野や運動野
霊長類で発達している
連合野を含む新皮質がある


連合野は
高度な認知や運動をつかさどる場所で
人間はことにこの部分が大きくなっているという


単に弱肉強食でない生き方は
この新皮質によっているようだ


大雑把に言うと
新皮質以外の中胚葉
外胚葉や内胚葉は
個体の強さを維持する弱肉強食的な機能を果たし
新皮質は
単に個体の強さを
その個体の維持に使うだけでなく
三本の矢のたとえのように
他の個体との共同により強さを
相乗的に現す機能を果たしている


古皮質は
自分だけが助かればよいと考え
新皮質は
自分を犠牲にして他者を助ける考えも持っているようだ


無論
新皮質も
自分だけでも生き延びる知恵をも持って居よう


生き方の多彩なバラエティを
新皮質が用意してくれているようだ


連合野は
いろいろな考えを浮かべ
そこから何かを選び取ることに
重要な役割を追っているようだ


人間の悩みは
新皮質の悩みだ


だとすると
新皮質の着尺な爬虫類であるワニは
悩まないのかもしれない


ワニになった見ないと
本当のことはわからないのだろうが
ワニよりも下等とされるホヤなども
悩みはしないのだろう


悩みのない生き方に憧れるのなら
ワニやホヤは
きっと良い見本になるのだろう


ホヤは
外胚葉と内胚葉の体積が大きく
内胚葉が比較的小さく
日がな一日
海の栄養をこしとりながら生きている


そんな単純な生きざまであっても
実際には
様々な苦難を
多彩な工夫で乗り越えているのだろう


卵から孵ったホヤの幼生は
変態しながら
群生している雌雄同体の生体へと成長してゆくという


一つの個体から
精子も卵子も海中へと一度に放出されるのだけれど
同一個体由来の精子と卵子は受精しないようにできているらしい


悩まなくても
生命環を回転させる実績が
様々な工夫の上に成立している


悩まなくても
生命環を回転できなければ生き延びれるというのが
進化の掟だから
悩みから解放されても
生命環を回転できなければ生き延びれない

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