現象と構造:祈りを取り巻く世界
祈りは
何を祈ったかを思い返すことで
心の鏡となる
ナルシストの様な祈りもあれば
厚化粧を確認するような祈りもあろう
それを祈らなければならないと考えつつも
それを祈りきれないこともある
ふいに鏡に写り込んでしまったみじめな自分に
打ちひしがれることもある
祈りの世界があり
言葉に表す世界があり
実行する世界がある
それぞれの世界が一致していればよいのだが
不一致があると
裏切りが存在することになる
表と裏が現れる
動物には祈りはないし
言葉も少ない
だから下等なのかもしれない
しかし純粋だ
わたしは
私の内面に裏切りを抱え
それを悩む人間でいるより
仕方がなさそうだ
時に
猫になりたいと
悩む人間であるより
仕方がない